売上の前借り

まずは、金利がかからず無料で試せる方法として、売上の前借りをご紹介します。信頼関係が構築できている取引先やパートナーに、売掛金の入金を早めてもらう相談をしてみましょう。売りが立っていれば、多少の融通はしてもらえる可能性があります。

事情を説明し、次回以降の取引を数％割り引くといった対応をすると、引き受けてもらえる可能性も高まります。一方で、相談者側の資金繰りの状況が厳しいと思われたり、発注を減らしてリスクヘッジされたりする可能性もあります。信頼関係という貴重な財産にヒビが入る可能性もあることを覚えておくことが大切です。

ファクタリング（売掛債権買取サービス）

上記で紹介した売上前借りの方法と同じ考え方ですが、信頼関係低下のリスクを回避できるのが、ファクタリングです。ファクタリングは融資ではなく、売掛金の債権買取サービス全般に対する呼称です。ファクタリングは大手の金融機関をはじめ様々な業態で利用されていますが、要するに第三者の企業へ売掛金の債権を買い取ってもらうことで債権回収日以前に現金化が可能になるという仕組みのことを指します。

ファクタリングでは条件により手数料がかかりますが、3社間の取引であれば2～3％程度の会社も少なくありません。先に紹介した通り、相談者様自身で売掛金の振込を早めてもらう交渉をする場合でも、次回以降の割引をする可能性を考えると、ファクタリングのメリットは充分検討に値すると言えます。取引先との信頼関係を重視するなら、多少手数料は割高になりますが2社間ファクタリングという形式も選択することができます。

ビジネスローン

一般的に金利が高いのがデメリットですが、ビジネスローンは即日融資も可能な代表的ローンです。もちろん審査には通らないといけません。しかし、もともと中小・零細企業のために設計されているため、融資額によっては保証人が必要なく、無担保でも利用できます。

カードローン

カードローンも即日融資できるローンです。ビジネスローンと比べると、審査に通る可能性が高く、即日融資の可能性も高くなります。とはいえ、金利は高いものですし、あくまでも個人での借入となります。カードローンの資金はプライベートで使い、プライベート用の費用を経営に充てるなど、工夫が必要です。

不動産担保ローン

審査が長くなりがちで、即日融資の可能性は低いですが、事前に査定を通しておくことで、いざという時に備えることも可能です。もちろん、不動産が必要ですが、ビジネスローンなどと比べて金利が低いのがメリットです。なお、即日融資にこだわるなら、不動産ローン専門会社を活用することも考えられます。

資産の売却

不動産や自動車といった資産をお持ちなら、売ってしまうのも一つの手段です。即日の現金化を目指すなら、相場よりも安くなるのは覚悟しなければいけませんが、審査の必要がないのがメリットです。知人を含めて、買い取ってもらえないか相談してみてはいかがでしょうか。

生命保険などの保険商品

生命保険に加入しているなら、解約して即日の現金化を目指すことができます。解約返戻金が出るタイプの生命保険に限りますが、直接窓口に行き、解約と返戻金の入金依頼をします。また、保険のタイプにより解約をしなくても返戻金から規定の割合で借り入れができるものもありますので、保険会社へ相談してみることをおすすめします。

クレジットカードのキャッシング

クレジットカードをお持ちなら、キャッシングをするのも一つの手段です。ローンのように新規で契約する必要がないので、手間が少なく、即日で資金が準備できます。

ただし、金利が高い点はデメリットです。また、キャッシングの資金用途は事業性資金を除くという原則があるため、キャッシングの資金をプライベートに、プライベートの資金を経営に回すといった工夫が必要です。

手形割引

手形があるなら、買取サービスの一つである手形割引を利用できます。手形割引では、手形の振出先の信用が重要視され、審査に多少不安があっても風化する可能性が出てきます。即日融資を目指すなら、手数料が割高になりますが、銀行ではなく手形割引会社を利用する選択肢もあります。

懇意にしている人から借りる

トラブルになると信頼関係が崩壊するので最終手段とも言えますが、経営者仲間や知人、ご家族といった、懇意にしている方から借りるのも一つの方法です。即日で借りられるケースもあるでしょう。

審査もなく、場合によっては金利もかかりませんが、信頼を担保にしているのを忘れてはいけません。信頼関係を損なったり、会社の信用を失ったりしないように返済計画を立てることが大切です。